
ワードプレスのテーマを変えてみた。これまではごくシンプルなものをと思っていたけれど、今回はシンプルながらも少し「色」を付けた感じに。このテーマ、まだバージョンが0.1とあるのに完成度は高いように感じる。pyramidというテーマの名前にちなんで、ヘッダーにピラミッド型のロゴが入れてあったのを、うちの犬をロゴに加工して入れ替えてみた。犬に見えるかな?
家を改装している。といってもよそ様のような「リフォーム」というような大それたものではなく、あまりにも一室に機能を集め過ぎて高齢の両親には住みづらくなったから、昔、自営で使っていた古い建物を緊急に部屋にしてもう少し余裕をもたせようという程度のこと。これまで、畳をフローリングに換えるとか、壁を塗り替えるのは自分たちで材料を買って来てやったのだけれど、さすがに古い土間を部屋にするというようなことは素人には無理で大工さんを頼んでいる。大工さんにしてみると、本来は建築士さんが書いた図面を元にして仕事をするそうだけれど、その辺りはこちらの経済的理由を汲んで頂いて、希望を聞いて必要と思われる部材を調達してもらい、頭に図面を描いてもらいながら仕事を進めてもらっている。その分、「ここはどうしましょう。ここはどうされるのが希望でしたか」ということをよく聞かれるので、あんまり無茶も言えないし一度話したことが通じていなかったり(それはこんな手順なのだから仕方がない。)することもあり、自分としては少しイライラとしてしまっている。
今日もそれがあり、「これは前に伝えたんやけどな」といい始めた頃から不満が父に向かい始めてしまい、「もう、俺が金を出すから図面を書いてもらおう」とまでいった時には父との関わりをふつうに保つのがむつかしくなっていた。それで「ここはいったん離れた方がいい」と思ってそれ以上建物の話をすることを拒否してしまった。すると父もうんざりしたのか、いつもなら夕方の買い物をして帰って来るはずの時間に戻って来ず、代わりに電話をかけてきて、今夜は「別宅」にしばらくいると元気ない感じで話して来た。「体の具合でも悪いのか。俺が感情的になったからか?」と尋ねても、「そうでもない」という。けれど、「具合は悪くないが精神的に疲れがちょっときたので」と、ひじょーに気になることを一言。「そしたら俺がそっち行ったろうか?」と聞いても「いや、ええわ。ええっと、犬を連れて帰ってやってくれるか」などという。犬は連れて帰るとして、これまで父親が「精神的に」どうのこうのなどというナーバスなことを言うのは聞いた事がない。けれど自分としてもここで大慌てで父のもとに馳せ参じるのもどうかと。お知り合いは近くにいるので電話して様子を尋ねてもらおうかと携帯を取り出してみるものの、しばし迷ってからやっぱりやめとこうと。
そういえば家の改装直前、父親と「別宅」の整理をした。折りたたみのベッドを置き、いつかどこかから拾って来たような破れたソファを入れ、普段は昼間しかいることのないそこで寝泊まり出来るようにした。改装が始まると本当に一部屋に生活が集中し過ぎて狭くなるので、父親は「しばらくは向こう(別宅)で寝泊まりしなあかんな」と話していた。それで、せっかくそこまで本気で用意したのだから、泊まらないまでも、一度しばらく夜の間、本当にひとりになりたいのかも知れなかった。けれど心配な事は心配なので、大慌てはせず、とりあえずスーパーでお寿司のパック2つとパンなどを買ってから父のところまで出かけた。
建物に入ってみると、父親はベッドで横になっていた。犬とカップ麺を分けて食べただけだというので、お茶を入れ、自分のを含めて買って来たお寿司のパックを二人で食べた。するとその時には父親は腹がだいぶ減っていたらしく、僕より早く寿司を腹に収めて、「今夜は公民館から依頼されている話の資料を作りたいから泊まる」という。もうその資料作りの元になるものも、ルーペ付きで用意している。確かに、今の自宅の状況では、父がそうした資料をゆっくりと作れる環境ではないので、「では、ごきげんよう」と、犬を連れて帰って来た。犬は、いつもならいっしょに帰って来ていっしょに寝る主がいないのをしばらく心配して、ずっと玄関のあたりで「忠犬ハチ公」よろしく待機していたが、どうもこれは今夜は帰って来ないらしいと諦めたのか、しばらくすると部屋に戻って来て彼を抱き上げた僕をなめた。ベッドに放り上げてやると疲れた様子ですぐに眠り始めた。もしかすると、案外それが快適だと思って、父親はこれからしばしば「別宅」に寝泊まりするようになるかも知れない。
自分もわるいわけだけれど、ともかく夕方はこのことに加えて母親も「デイサービスにはもう行きたくない」と言い出すので、こちらも内心めんどうに思った。退院をして来て間もないのに、母親は「ずっとこうしたいと思っていた」と言って、「別宅」をお借りしているお宅の周囲から雑草とりを始めた。一度だけそれに付いていたが、連休中はずっと父親といっしょに手作り品を売ったりしていた。なので昨夜は「しんどかったら明日休んだら?」と話しておいたのに、なぜかいつもは行きたがらないデイに、今日に限って母親は行った。そして帰って一眠りしてから「もう行きたくない」と言い出した。「そやから、先週からだいぶ外に出てるし、休んだらって言うたやないか」と話すと、それは無視。ただ、母親については定時にごはんを食べないと低血糖の症状が起こることがあるので、父親のところへ向かう前に母親のごはんの用意をした。
夜、母親とテレビを見ながら「別にデイは辞められるけれど、週に一度くらい人と会って、ええこともあるやろうし悪いこともあるやろうけど、そうして変化つける日がある方が、ずっと家にいるよりもたぶんしんどくないで」と言うと、「そうやな」とあっさり納得して素直にテレビを見ている。するとその言葉は自分のこころの方に響いて来るのでこまった。まあ、何かの「バチ」があたってるんでしょーね。たぶん。おそらく。
ちなみに写真は父親が「別宅」に集めている古民具の一部。